不思議な能力ある戦う少女の物語『天空のミラクル』

    村山早紀著の『天空のミラクル』。

    プロローグで赤い竜の登場にいつもの村山作品と違う感じがしました。

    しかも、江戸時代の話がはじまりであったので時代小説なのかと一瞬思いましたが、現代に話しは移ります。

    最初は違う気がしても、読み進めればやはりいつもの村山ワールドなのです。

    さやかは、普通の人には見えないものが見えてしまう不思議な能力を持つために、周りからは気持ち悪い子だと見られてしまいます。

    さやかが悪いわけではありません。ちょっと人とは違うだけです。

    なんだか胸が痛みます。

    その後さやかは、転校するのです。

    さやかにとって転校したことは、きっとよかったのでしょう。そう思えます。

    童話作家の叔父のもとへ引っ越した風早の町が、不思議が起きる町なのです。

    というか不思議を引き寄せてしまう町なのかもしれません。

    そんな町だからこそ、さやかを受け入れてくれたのかもしれません。

    友達にも恵まれます。

    だからこそ、自分の居場所だと思えたのかもしれません。

    その昔、過ちを犯して悲劇をもたらしてしまったしだれ桜に宿る桜子姫との出会い。

    この話は悲しみが込み上げてきます。

    幽霊ホテルの話も悲劇です。

    泣けます。

    少女は戦います。その姿に応援したくなります。

    この物語から、私はいろいろ大切なことを教えてもらえた気がします。

    涙するくらい優しい物語とも言えます。

    この物語はもともと児童向けのレーベルで発売されたものなのですが、一般向けの文庫として発売されました。

    大人が読んでも楽しめる作品だと思います。

    ほっこりとしたい時に読んでみてはいかがでしょうか。

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